借入金返済の遅延や滞納などの事情から、不動産の差し押さえが行われる場合もあります。
もしそうなった場合、差し押さえられた不動産は競売(きょうばい 又は けいばい)にかけられます。
不動産の差し押さえはどのような流れで進み、その後どのようになるかをわかりやすく解説します。

お金を貸した側(個人法人問わず)を債権者、お金を借りた側(個人法人問わず)を債務者といいます。
差し押さえは債権者が行うものではなく、裁判所などの公的機関を通して行うことが基本です。
裁判所は差し押さえの執行機関であり、強制執行の申請が必要となります。
申請のためには債務名義の取得が必要で、債務名義には「執行証書」などの公正証書があります。
その後不動産執行手続や債権執行手続が進み、内容に問題がなければ差し押さえが開始されます。

差し押さえに債務者の同意は必要なく、不動産などを強制的に競売にかけることができます。
債務者からの返済がないと、債権者は困ってしまいます。
そこで債務者が所有する不動産を裁判所が管理する中で強制的に売却し、その代金から支払いを受ける手続きが必要となるのです。
強制的な手続きであるため、債務者は不満に思うかもしれません。
しかし元はと言えば借りたお金を返せなくなった債務者に落ち度があり、競売そのものは裁判所によって認められたものなのです。
特段の事情がない限り、債権者は債務者に対して権利の回収ができます。

競売の一般的な流れですが、すぐに回収できるわけではありません。
全体的な流れの平均期間は、約1年間と言われています。
あなたが債権者であり債務者がなかなか返済しないのであれば、なるべく早めに専門家に相談すると良いでしょう。

競売を行うには、
まず裁判所に対して、競売の申し立てを行います。
申し立て内容に問題がなければ、競売後の配当要求が可能な期日の公告が行われます。
その後期間入札の公告があり、裁判所の管理により本格的なオークションが始まります。
あなたが債務者であれば、裁判所から競売開始決定通知が届けられるはずです。
債権回収のためにあなたの不動産が競売にかけられますよ、というお知らせがあるのです。

競売開始決定通知が届いた時点から最短4ヶ月で、不動産は強制的に売却されます。
そうなると対抗できる手段がなくなるため、なるべく早めに専門家に相談すると良いでしょう。
債権者の同意を得て任意的に売却できる方法もあります。

あなたが債権者であり債務者のせいで困っているのであれば、専門家に相談して差し押さえの手続きを進めてください。
反対にあなたが債務者であれば、競売にかけられないように返済の義務を果たしましょう。